大会概要

東アジアカップの歴史は、その前身であったダイナスティカップまで含めると四半世紀に及ぶ。ダイナスティカップは1990〜98年までに4大会が開催、日本、韓国、中国の3カ国プラス1チーム(北朝鮮、または香港リーグ選抜)の合計4チームで行われた。当時、東アジアでW杯や五輪に出場できていたのは韓国のみ、国際舞台での実績や経験がなかった日本は国際Aマッチを簡単には組めない時代であり、この大会もAマッチではなかったが強化をする上で貴重な国際大会であった。日本は3度の優勝を経験している。

スポンサーの撤退などもありダイナスティカップは消滅してしまうが、2003年に東アジア選手権としてリスタートする。東アジアサッカー連盟の主催大会として、シード国である日韓中の3カ国が持ち回りで開催、残り1つの出場枠をかけて香港、チャイニーズタイペイ、グアム、モンゴル、マカオ、北マリアナ諸島の6カ国がセントラル方式の予選を行い、決勝大会では4チームが総当たり戦を行うという形で整備された。前回の2013年大会から名称が東アジアカップに変更となった。なお、2013年大会にはゲストという形でオーストラリアが参加、日本は初優勝を果たしている。

海外のクラブに所属している選手を招集しやすい国際Aマッチに認定されていない状況に変わりはないが、海外で活躍する代表選手が多い日本にとっては、賞金もしっかり設定された真剣勝負に舞台で国内組を中心に新しいチャレンジが出来る、という絶妙な機会になっている。今大会は、並行して行われているワールドカップ予選を想定したトライも数多く見られるはずだ。また、参加する日本、韓国、中国、北朝鮮の4カ国は来年のリオ五輪、そのアジア最終予選を1月に控えているだけに、どのチームも若手のニュースターが登場することを望んでいる。ライバル国との戦いは勿論のこと、チーム内の激しい競争にも注目すべき大会である。