海外のクラブで日本人選手がキャプテンを務める――ドイツ・ブンデスリーガのシュツットガルトで腕章を巻く日本代表MF遠藤航が、コンテンツメディア「SYNCHRONOUS(シンクロナス)」で配信する『月刊・遠藤航』で元日本代表10番の中村俊輔と対談し、自身のチーム内での振る舞いについて明かした。
俊輔から「海外のキャプテンってどんな感じなの?」と問われると、遠藤は「いやもうなんか、僕でいいのかっていう感じで」と主将を任された昨季を振り返る。
なぜ自分が大役を任されたのか。俊輔もその点は興味があったようで、遠藤は次のように自身の考えを述べる。
「それを考えた時に、やっぱり自分の日本人らしさ、常にフォア・ザ・チームだったりとか、あとはやっぱりプレーでしっかり見せる、存在感あるところだったりとか、そこを評価してくれているのかなと思っています」
キャプテンに指名された時も、「そんなにキャプテンだから、何かしなきゃみたいなのよりは、今まで自分がやってきたことをシンプルにそのままキャプテンとしてもやっていけばいいかな」と考えていたという。
話題は選手主導のミーティングに及び、遠藤は「あんまりそういうのは特にしていなかったですね、僕の場合は」と話し、こう続ける。
「勝った時とかは、副キャプテンのドイツ人が何人かいて、グループLINEで『ここで飲んでいるから、来るやつは来い』と、強制ではなく、行きたい選手が行くみたいな感じで」
「それ面白いね」と言う俊輔が「そこに行くの?」と質問。遠藤は「行かないです」と即答。このリアクションに俊輔も「行かないんじゃん!」と笑い、「『なんだ、あいつよ』って言われているよ、絶対。『ここで来るでしょ』って言われているよ、たぶん」とツッコむ。
昨季は最終節に自身のゴールで劇的な残留へと導いた遠藤。「残留が決まったあととかも、チーム全体で集まって、ちょっと飲みに行こう、みたいになったんですけど、それも行かずに日本に帰ってきた」ことを明かすと、俊輔は「今頃、言われているよ、『あいつ来年ねぇわ』って(笑)」とジョークを飛ばす。
遠藤も笑顔を見せつつ、「でも、なんかそれも1つのキャプテンのイメージとして、いいかなと思っていて。ピッチ内ではキャプテンとして、ちゃんと仕事はするけど、ピッチ外では、そんなに飲みに行ったりはしないキャラクターとして生きてます」と、ブレない姿勢を示す。
俊輔は「それは(みんな)絶対に分かっているでしょ」と遠藤のスタンスに同調。自らの欧州での豊富な経験を踏まえ、「そういう居場所とかポジションがあると、もうでかいよね」と伝えた。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
記事提供:サッカーダイジェストWEB