23日、EAFF E-1 サッカー選手権 2022の2戦目が、茨城県のカシマサッカースタジアムで行われ、なでしこジャパンがチャイニーズ・タイペイ女子代表と対戦。試合は猶本光の2アシストの活躍もあり、なでしこが4対1で快勝。グループ2連勝で優勝に王手をかけた。
初戦の韓国戦に勝利し、勢いに乗るなでしこ。池田太監督は初戦からスタメンを9人変更し、GK平尾知佳、最終ラインは右から清家貴子、宝田沙織、林香奈絵、宮川麻都。ダブルボランチにキャプテンマークを巻いた猶本光と三浦成美。右に井上綾香、左に中嶋淑乃。2トップに千葉玲海菜と上野真実が入る、4-4-2でスタートした。
先制点をあげたのは、チャイニーズ・タイペイだった。前半8分、右からのコーナーキックを、ファーサイドの蘇芯芸がライナー性のボールに頭で合わせ、アウェイのチャイニーズ・タイペイが先制する。
同点に追いつきたいなでしこは、代表デビュー戦となった、左サイドの中嶋が得意のドリブルで仕掛けるが、なかなか良い形を作ることができない。
前半14分には猶本のコーナーキックを、中央フリーで走り込んだ上野が右足でダイレクトシュート。これはGKに弾かれたが、その後のコーナーキックを、ニアサイドに走り込んだ千葉がヘディングシュートで流し込み、同点に追いついた。
前半23分、なでしこは高い位置でボールを奪うと、千葉がドリブルで持ち上がり、左足で強烈なシュートを打つが、わずかにゴール右に外れた。前半29分にも千葉が最終ラインを抜け出すが、シュートはゴールの枠をとらえることはできなかった。
なでしこは前半39分、代表デビュー戦の林が左足を痛めて負傷交代。左利きのセンターバック、高平美憂がピッチに入った。
前半アディショナルタイム、中盤でゲームをコントロールしていた猶本が輝きを放つ。ファーサイドに高精度のクロスを送ると、走り込んだ上野がヘディングシュート。ゴールに突き刺し、なでしこが逆転に成功した。
後半開始から、中嶋に替えて北川ひかるがピッチに入る。これにより、北川が左サイドバック、千葉が左サイドハーフ、宮川が右サイドバック、清家が右サイドハーフに入り、井上が2トップの一角にポジションを移した。
後半13分にはゴール前の混戦から、相手に寄せた清家がクリアボールをブロックし、ゴールイン。なでしこが3対1とリードを広げた。
後半21分、上野、宝田に替わり、菅澤優衣香、乗松瑠華が入った。すると後半27分、右サイドにポジションを移した宮川がゴール前に攻め上がり、シュートを打つ。こぼれたボールを途中出場の菅澤が蹴り込んで4点目。
その後もなでしこがボールを支配すると、後半45分には、2アシストと存在感を発揮した猶本を下げて、杉田亜未を送り込む。
最後まで攻撃の手を緩めず、走りきったなでしこが4対1で完勝。韓国戦に続く勝利で、2連勝を飾った。
なでしこの最終戦の相手は、グループ2位の中国。優勝をかけた一戦は、26日19時20分キックオフ。試合はフジテレビで生中継、TVer、FODでもリアルタイム配信される。
写真提供:getty images