6日、ノエビアスタジアム神戸で国際親善試合が行われ、なでしこジャパンがナイジェリア女子代表と対戦。なでしこは田中美南の2ゴールを守りきり、2対0で勝利を収めた。
来年開催の女子ワールドカップに向けて、強化を進めるなでしこジャパン。スタメンはGK平尾知佳、最終ラインは右から高橋はな、三宅史織、キャプテンの熊谷紗希。ダブルボランチに猶本光と長野風花。右に清水梨紗、左に北村菜々美。ワントップに田中美南、右に宮澤ひなた、左に杉田妃和が入る、3-4-3でスタートした。
なでしこはダブルボランチの猶本、長野のパスを起点に、右サイドの清水が積極的に攻め上がり、ゴールを狙う。対するナイジェリアは、個人の高いキープ力とスピード、テクニックを活かし、攻撃のリズムを作り出していく。
なでしこの最初のチャンスは前半16分、宮澤がペナルティエリアの外からミドルシュートを打つ。これはGKが片手で弾き出したが、あわやゴールの弾道だった。
前半26分には、後方からのパスに抜け出した田中がGKと1対1の場面を迎えるが、シュートは相手にブロックされてしまう。千載一遇のチャンスだったが、得点に結びつけることはできなかった。
前半アディショナルタイムには、ナイジェリアがゴール前でファウルを獲得。これをプランプターが直接狙うと、強烈なシュートはクロスバーを直撃した。
両チームともスコアレスで前半を折り返すと、なでしこは後半から熊谷、長野、清水に替えて、南萌華、林穂之香、清家貴子を投入。主力3人をベンチに下げ、新たな選手を送り込む。
後半19分、ナイジェリアゴール前でフリーキックを得たなでしこ。キッカーの猶本が浮かしたボールを田中が胸でトラップ。ボールの落ち際を右足で蹴り込み、ゴールに流し込んだ。
ストライカーのゴールで勢いに乗るなでしこ。後半22分には、ディフェンスラインの裏に抜け出した杉田が倒され、PKを獲得。これを田中がゴール右に落ち着いて決め、なでしこがリードを広げる。
後半24分、田中、猶本に替えて、U-20W杯で準優勝を果たした浜野まいか、藤野あおばを投入。杉田がボランチに下がり、藤野が右ウイングに入った。
後半27分には、宮澤が左足で強烈なミドルシュートを放つなど、攻撃の手を緩めないなでしこ。後半30分には、浜野と藤野のU-20コンビでフィニッシュに持ち込むなど、攻撃陣が躍動する。
後半34分には宮澤に替えて井上綾香を投入。前線の選手を入れ替えたことで、前からのプレスが機能し、ナイジェリアの最終ラインに圧力をかける。
選手を替えても、攻守にクオリティが落ちないなでしこ。個の力に優れるナイジェリアを完封し、2対0で試合終了の笛を聞いた。
なでしこジャパンは9日、MS&ADカップでニュージーランド女子代表と戦う。長野Uスタジアムで行われる試合は、14時55分キックオフ。日本テレビ系で生中継される。