現地時間5月14日に開催されたFAカップ決勝で、南野拓実の所属するリバプールと、チェルシーが聖地ウェンブリーで激突。ノッティンガム・フォレストとの同大会3回戦以来、およそ2か月間公式戦出場のない南野は、3試合連続でベンチ外となった。
注目の大一番で、立ち上がりから押し込んだのは、前人未到の4冠を目指すリバプールだ。9分にアレクサンダー=アーノルドの絶妙なパスから抜け出したディアスが、ペナルティエリア内から右足でフィニッシュするも、相手守護神メンディの好守に阻まれる。
2月のリーグカップ決勝でリバプールに敗れた雪辱を期すチェルシーは、時間の経過とともに押し返し、28分に決定機が到来。プリシッチのパスからマルコス・アロンソが抜け出し、GKアリソンと1対1となるが、モノにできない。
33分にはリバプールに予期せぬアクシデントが発生。エースのサラーが足を気にして突然座り込み、そのままジョッタとの途中交代を余儀なくされた。
そのジョッタは45分、タイミングよくニアに走り込み、ロバートソンのクロスに右足で合わせるも、枠を捉えられない。
スコアレスで折り返すと、48分にチェルシーがゴール前の右サイドでFKを獲得。M・アロンソは左足で直接狙うが、クロスバーを直撃する。
膠着状態が続くなか、66分にチェルシーが動く。コバチッチに代えて、同じく負傷明けのカンテを送り込む。対してリバプールは74分にケイタを下げ、百戦錬磨の36歳ミルナーを投入する。
84分には、そのミルナーが絶妙なクロスを供給し、ファーで待ち構えたロバートソンが左足でダイレクトシュート。しかし、惜しくも左ポストを叩く。
90分で両チームに得点は生まれず、延長戦にもつれ込むが、この30分間でもスコアは動かない。試合はリーグカップ決勝と同様に、スコアレスのままPK戦に突入する。
先攻のチェルシーは2人目のアスピリクエタ、後攻のリバプールは5人目のマネがそれぞれ失敗。前者が7人目のマウントがアリソンにセーブされたのに対し、後者はツィミカスがきっちりと成功させ、勝負が決した。
リバプールが16年ぶり8度目のFAカップ制覇を果たし、リーグカップに続き、今シーズン2つ目のタイトルを獲得。4冠達成へ、厳しい状況に追い込まれているプレミアリーグの残り2試合とチャンピオンズ・リーグ決勝に挑む。一方、チェルシーはまたしてもPK戦で涙をのんだ。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部
記事提供:サッカーダイジェストWEB