優勝候補の一角・イングランドがイランに格の違いを見せつけ、6対2で圧勝した。両チームの差は明らかで、とくに違いがあったのがプレー強度だ。
イングランドの選手は、相手に寄せられてもボールを奪われず、高いフィジカル能力をベースとしたスピード、テクニックですり抜けていく。
今大会注目のベリンガムを始め、サカやスターリングが、持ち味のドリブル、ボールキープでイランの守備陣を釘付けにすると、5-4-1でブロック敷く相手に圧力をかける。
そして前半35分、左サイドバック、ルーク・ショーのクロスにベリンガムが頭で合わせて先制すると、前半43分には、ルーク・ショーのコーナーキックをマグワイアが頭で落とし、中央のサカが左足を振り抜いて2点目。
前半46分には、ベリンガムのボールキープからケインが抜け出すと、中央へクロスを入れる。これをスターリングが右足で合わせて3点目を奪取。前半で大量リードを奪うとともに、試合を決定づけた。
システムを変えて反撃に出る
一方のイランは後半から3人替え、システムを3-4-2-1に変更。タレミをワントップに置き、前がかりになりチャンスを作ろうとする。
しかしそこに立ちはだかるのが、イングランドのキャプテン、マグワイア。対人の強さを活かして進入を許さない。
アジアでは存在感を発揮するイランも、イングランドを相手にすると強度不足は否めず。球際の競り合い、プレーのスピード、精度ともにイングランドが一枚も二枚も上だった。
さらに、後半17分には、サカが右から中央へカットインし、左足で流し込んで4点目を奪取。
後半20分にはイランのタリミが1点を返すが、イングランドはサカ、スターリング、マウントに替えて、グリーリッシュ、フォーデン、ラッシュフォードとアタッカーを投入。
選手を替えても、クオリティが落ちないイングランド。後半26分、右サイドでボールを持ったラッシュフォードが左足で流し込み、電光石火のスピードでゴールを奪った。
イングランドが強さを発揮
さらに後半45分には、ウィルソンの折り返しを、途中出場のグリーリッシュが押し込んで6点目。
イランは終了間際にVARによるPKを獲得し、タレミが2点目のゴールを決めたが、反撃もここまで。直後、試合終了の笛が鳴った。
イングランドはPKを含む2失点したとはいえ、攻守にトップレベルの強さを見せつけた。固い守備に加えて、前線に豊富なタレントを擁する隙のない布陣は、早くも上位進出を予感させる。
敗れたイランは、とはいえ初戦を落としたにすぎない。アジアの代表として、2戦目以降の巻き返しに期待したい。
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FIFA ワールドカップ 2022 - グループB 第1節 イングランド 6-2 イラン
【得点者】
ベリンガム(イングランド) 前半35分
サカ(イングランド) 前半43分
スターリング(イングランド) 前半45分+1分
サカ(イングランド)後半17分
タレミ(イラン)後半20分
ラッシュフォード(イングランド)後半26分
グリーリッシュ(イングランド)後半44分
タレミ(イラン)後半45+1分
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FIFAワールドカップ カタール2022が 11月20日開幕!22回目となるスポーツ界最大級の祭典は史上初めて中東、冬開催の大会となる。1試合の交代枠が5人、登録選手も各チーム26人とルール変更もあり、新たなFIFAワールドカップとして記憶される大会となりそうだ。日本はFIFAワールドカップ フランス 1998から7大会連続7度目の出場となる。2002、2010、2018の3大会でベスト16に進出している。初のベスト8以上という目標を掲げて挑む森保ジャパンだが、ドイツ、コスタリカ、スペインと同居するグループリーグは過去最高に厳しい組み合わせとなった。強豪相手に如何にして戦うのか注目が集まる。
◇グループステージ 組み分け
【グループA】カタール、 エクアドル、セネガル、オランダ
【グループB】イングランド、イラン、アメリカ、ウェールズ
【グループC】アルゼンチン、サウジアラビア、メキシコ、ポーランド
【グループD】フランス、オーストラリア、デンマーク、チュニジア
【グループE】スペイン、コスタリカ、ドイツ、日本
【グループF】ベルギー、カナダ、モロッコ、クロアチア
【グループG】ブラジル、セルビア、スイス、カメルーン
【グループH】ポルトガル、ガーナ、ウルグアイ、韓国
◇日本戦情報
グループE 第1節 ドイツ vs 日本
11月23日(水) 日本時間 22時00分 キックオフ
ABEMA LIVE中継 21:00
NHK総合ほか LIVE中継 21:30
グループE 第2節 日本 vs コスタリカ
11月27日(日) 日本時間 19時00分 キックオフ
ABEMA LIVE中継 18:00
テレビ朝日系列 LIVE中継 18:40
グループE 第3節 日本 vs スペイン
12月2日(金) 日本時間 4時00分 キックオフ
ABEMA LIVE中継 3:00
フジテレビ系列 LIVE中継 2:00