高速で正確。1000本を超えるパスでスペインがコスタリカをズタズタに切り裂く【FIFA ワールドカップ 2022 グループE ハイライト】

FIFA ワールドカップ 2022 - グループE 第1節 スペイン - コスタリカ

高速で正確。1000本を超えるパスでスペインがコスタリカをズタズタに切り裂く【FIFA ワールドカップ 2022 グループE ハイライト】

2022.11.24 ・ 海外サッカー

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 ドイツが日本サッカーの「父」なら、スペインは「教本」と言えるのではないだろうか。


 W杯E組初戦のコスタリカ戦において、スペインは「止める・蹴る」、「足を止めない」、「パスコースをつくり続ける」といったポゼッションサッカーの基本を90分実行し続け、7対0で北中米の雄を叩きのめした。



「止めて蹴る」でコスタリカを切り裂いて先制


 コスタリカのシュートは0本。攻撃のCKも0本。文字通りのパーフェクトゲームである。


 先制点がまさに正確な「止める・蹴る」の連続によって生まれたものだった。


 まずは左インサイドハーフのペドリがアンカーのセルヒオ・ブスケツからの横パスを丁寧に止め、体の向きを変えて左方向へパス。それをオーバーラップしてきた左サイドバックのジョルディ・アルバが左足で止め、センターFWの位置から降りてきた「偽9番」のマルコ・アセンシオにパスを出した。すべて2タッチのプレーである。


 アセンシオは敵ゴールに背を向けた状態で足の裏でボールを止めてキープすると、近づいてきたペドリへバックパス。ぺドリがダイレクトで戻すと、アセンシオはダイレクトで中央方向へフリックした。すぐさまアセンシオはゴール前へ走る。


 ブスケツがアセンシオからのフリックを「止めて蹴る」でアルバへ。アルバも「止めて蹴る」でクロス。さらに左FWのダニ・オルモが「止めて蹴る」で右へ。そして最後は中央でガビが「止めて蹴る」で浮き球のパス。それがDFにあたって裏へ落ちると、走り込んだオルモが右足でボールをネットに沈めた。ここの流れもすべて2タッチだった。


 「止めて蹴る」を正確にやると相手に飛び込む暇を与えず、スペースが限られていても崩せる――そんなサッカーの真理が証明されたゴールだった。



1000本を超えるパス


 2点目も正確な「止めて蹴る」による高速攻撃だ。ロドリがボールを持ち出してブスケツへパスをすると、ブスケツは「止める蹴る」で左サイドへ対角線のパスを出し、オーバーラップしたアルバが「止めて蹴る」でクロス。ライン間でフリーになったアセンシオがダイレクトで合わせて、追加点が決まった。

 コスタリカは4−4−2でスタートし、前半途中から5−4−1に変更して火を消そうとした。それでもスペインの時計のように正確なアタックを防ぐことはできなかった。


 W杯において90分のパス数が1000本を越えるのは初めてのこと。また、ヨーロッパのチームで10代の選手2人(ガビ18歳、ペドリ19歳)がW杯の試合で同時先発するのも初めてのことだ。


 ニュートラルな立場の観客にとっては一方的な展開になってしまったが、歴史更新という点で大きな意味のある試合だった。



得失点差を意識しての大量得点劇


 それにしても、なぜスペインは攻撃の手を緩めなかったのか?


 右FWで先発して2ゴールを決めたフェラン・トーレスは、試合後にこう説明した。


「グループステージでは得失点差が順位を分ける。だからスペインは最後までゴールにこだわったんだ。初戦はどのチームにとっても難しいもの。勝利できてハッピーだ」


 とにかく今回のスペインは、早送りかのようにプレースピードが速い。ドイツのように攻撃で無駄な手数をかけず、守備側に陣形を整える時間を与えてくれない。


 日本としては第2戦でコスタリカにしっかり勝利し、グループステージ突破を決めた状態で第3戦のスペイン戦を迎えたいところだ。



 

FIFA ワールドカップ 2022 - グループE 第1節 スペイン 7-0 コスタリカ


【得点者】

オルモ(スペイン) 前半11分

アセンシオ(スペイン) 前半21分

F.トーレス(スペイン) 前半31分

F.トーレス(スペイン) 後半9分

ガビ(スペイン) 後半29分

ソレール(スペイン) 後半45分

モラタ(スペイン) 後半45+1分



ーーー


FIFAワールドカップ カタール2022が 11月20日開幕!22回目となるスポーツ界最大級の祭典は史上初めて中東、冬開催の大会となる。1試合の交代枠が5人、登録選手も各チーム26人とルール変更もあり、新たなFIFAワールドカップとして記憶される大会となりそうだ。日本はFIFAワールドカップ フランス 1998から7大会連続7度目の出場となる。2002、2010、2018の3大会でベスト16に進出している。初のベスト8以上という目標を掲げて挑む森保ジャパンだが、ドイツ、コスタリカ、スペインと同居するグループリーグは過去最高に厳しい組み合わせとなった。強豪相手に如何にして戦うのか注目が集まる。


◇グループステージ 組み分け

【グループA】カタール、 エクアドル、セネガル、オランダ

【グループB】イングランド、イラン、アメリカ、ウェールズ

【グループC】アルゼンチン、サウジアラビア、メキシコ、ポーランド

【グループD】フランス、オーストラリア、デンマーク、チュニジア

【グループE】スペイン、コスタリカ、ドイツ、日本

【グループF】ベルギー、カナダ、モロッコ、クロアチア

【グループG】ブラジル、セルビア、スイス、カメルーン

【グループH】ポルトガル、ガーナ、ウルグアイ、韓国


◇日本戦情報


グループE 第2節 日本 vs コスタリカ

11月27日(日) 日本時間 19時00分 キックオフ

ABEMA LIVE中継 18:00

テレビ朝日系列 LIVE中継 18:40


グループE 第3節 日本 vs スペイン

12月2日(金) 日本時間 4時00分 キックオフ

ABEMA LIVE中継 3:00

フジテレビ系列 LIVE中継 2:00

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