4日、FIFA女子ワールドカップの準決勝が行われ、オランダとスウェーデンが対戦。試合は90分で決着がつかず、延長戦の末にオランダが1対0で勝利。アメリカが待つ決勝戦への切符を手に入れた。
組織力に優れるチーム同士の対戦は、互いに守備が堅く、一進一退の攻防が続く。
最初のチャンスはスウェーデン。前半12分に右サイドでボールを受けたブラックステニウスが右足でシュートを打つが、GKファン・フェーネンダールの正面を突く。スウェーデンの攻撃を牽引する、ブラックステニウス、ヤコブソンの連携でチャンスを作った場面だった。
対するオランダは最終ラインからビルドアップし、3トップのマルテンス、ミーデマ、ベーレーンスタインにボールを集めて、シュートに持ち込んで行く。しかし、準々決勝で強豪ドイツの攻撃を抑え込んだスウェーデンの守備は固く、オランダに決定機を作らせない。
後半に入ると、オランダは左ウイングのマルテンスに替えてロルドを投入。アタッカーを交代し、攻撃に変化をつけようと試みる。
後半11分にはスウェーデンがコーナーキックからチャンスを作り、フィシェルがシュートを打つが、GKファン・フェーネンダールが右手に当ててコースを替え、ボールはゴールポストを直撃。守護神の活躍でゴールを死守する。
オランダのビッグチャンスは後半19分、コーナーキックのボールを、フリーで待っていたミーデマが頭で合わせるが、GKリンダールが右手に当ててコースを替え、クロスバー直撃。こちらも守護神がファインプレーを見せ、ゴールを割らせない。
オランダは後半27分、ベーレンステインに替えて、快速ウイングのファン・デ・サンデンを投入。一方のスウェーデンは後半34分に選手を同時に2人替え、選手交代で流れをつかもうとする。
後半アディショナルタイムには、途中出場のファン・デ・サンデンが強烈なシュートを打つが、GKリンダールが落ち着いて対応し、ゴールを割らせない。
90分で決着はつかず、延長戦に突入。歓喜の瞬間が訪れたのはオランダ、延長前半9分だった。中央でパスを受けたフローネンが、ペナルティエリアの外から右足を振り抜く。左隅を狙ったシュートは、守護神リンダールの右手をすり抜けてゴールに突き刺さった。
結局、このゴールが決勝点となり、オランダがスウェーデンに勝利。史上初の決勝戦進出を決めた。決勝戦は日本時間8日に行われ、大会連覇を狙うアメリカとオランダが対戦する。
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