3月上旬にポルトガルで行われたアルガルベカップ、なでしこジャパンは2勝2敗で6位という結果に終わった。以前であれば手強いながらも格下と言えたオランダ、カナダに完敗。チーム発足からもうすぐ2年になろうとしている今、世代交代中という言い訳も使いづらくなった。世界女王に返り咲くという大目標の前に、アジア最終予選をクリアしなければならないが、リオ五輪を逃して以来、アジアのライバル達にも手を焼くようになってしまった。
2019年に予定されているフランスワールドカップの出場権をかけたAFC女子アジアカップが4月6日からヨルダンで開催される。出場チームは8チーム、5位までに入ればフランスへの切符が手に入る。実績を考えれば高いハードルとはいえない。日本が戦うグループBで2位に入れば決勝トーナメントの結果を待たず、ワールドカップの出場権が手に入る。だが、現時点では格上と考えるべきオーストラリア代表戦で苦戦するのは必至、韓国も勝ちを計算できる相手ではない。初戦でぶつかるベトナムも力を付けてきており、アンラッキーやトラブルがあれば、一気に黄信号が灯りかねない。
アジアでの決戦前、最後の強化試合となるMS&ADカップ2018ガーナ女子代表戦に、高倉麻子監督はベテランの川澄奈穂美を招集した。約2年ぶりに代表復帰する彼女はほぼぶっつけ本番のような形になるが、実績を考えれば間違いなくプラスに作用するはずだ。ディフェンスや中盤では大舞台を経験したメンバーがいるが、五輪、ワールドカップで活躍したFW選手は多くない。川澄の経験は大いに役立つはずだ。また、相手のガーナは身体能力に秀でており、アジア予選でぶつかるチームとは異なるタイプだが、ここのところ失点の目立つディフェンス面の改善を確かめるには格好の相手だろう。個の力で上回る相手からチーム全体が連動して粘り強く守り切ることができるか。この試合で結果を出し、自信を取り戻してヨルダンに旅立ちたい。
サッカー日本女子代表VSガーナ女子代表(トランスコスモススタジアム長崎)
4/1(日)13:30 キックオフ予定
テレビ朝日系列にて全国生中継
写真提供:getty images